甲状腺ホルモンの働き
バセドウ病に大変関わりのある甲状腺ホルモンの働きについて考えてみましょう。甲状腺は、喉ぼとけの下に、蝶が羽を広げたように気管を囲っています。
甲状腺には、2種類の甲状腺ホルモンを合成し、血液中に分泌させる働きがあります。2種類の甲状腺ホルモンというのは、3個のヨードを含むT3(トリヨードサイロニン)とT4(サイロキシン)です。これらの甲状腺ホルモンは、脳の脳下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモンにより刺激され、分泌量が調整されています。通常は適量の甲状腺ホルモンが血液中に存在し、正常な状態を保っているわけです。
甲状腺ホルモンの働きは、体の新陳代謝を促すことです。また、成長や発育にも重要な働きを持っており、甲状腺ホルモンが不足したオタマジャクシはカエルになることができないと言われています。人間の新生児においても、甲状腺ホルモンの不足は、脳の発育や成長を妨げ、クレチン症や知能障害を引き起こす原因にもなると言われています。
人間の新陳代謝、発育や成長、精神神経や身体の活動調整に欠かせない甲状腺ホルモンですが、多ければよいというものではありません。必要以上に分泌されると、逆に支障を来し、バセドウ病などを引き起こしてしまうのです。